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小さな会社の「必勝の経営術」①‐3

2019年7月4日 カテゴリ: 経営

③ランチェスターの法則とは?

それでは、具体的な手の打ち方はどうするのか。その手掛かりとなるのが、本題の「ランチェスターの法則」です。

イギリス人技術コンサルタントのフレデリック・W・ランチェスター(1868∼1964)は、第一次世界大戦の勃発に刺激を

受け、1914年10月に、戦闘における力関係(攻撃力)はどのようにして決めるかについて、次の2つの法則を発表しました。

(1)第1法則(接近戦・一騎打ち戦)

刀や槍などの武器性能などの質が変わらなければ、攻撃力は兵力数に比例するという法則です。

攻撃力=兵力(量)×武器性能(質)

この法則は、刀や槍など戦闘範囲が狭い兵器を使い、敵に接近して一対一の戦いに有利な状況(山の険しい所、森が深い所)を戦場に選び戦うことになります。

(2)第2法則(間隔戦・確率戦)

銃や戦車・戦闘機等の武器性能などの質が変わらなければ、攻撃力は兵力数の2乗に比例するという法則です。

攻撃力=兵力数²×武器性能(質)

この法則は、ライフル銃や機関銃、戦車・戦闘機など、射程距離が長い兵器を使い、敵と離れて戦ったときに成り立ちます。

攻撃力を最大限に活かすには、兵器の射程距離が生かせる、見通しの良い平地を選び、かつはなれて戦いができる陣形を組めば、兵力の数が圧倒的にものをいいます。

実際に第二次世界大戦では、アメリカはこの法則のもとに作戦を立て、ドイツ、日本に勝利しました。

〖強者の戦略と弱者の戦略〗

ランチェスターの法則は、多くの学者や経営者によって、経営への応用が研究された結果、経営のやり方には、「強者の戦略」と「弱者の戦略」があることがわかりました。

(1)強者の戦略

市場占有率(県単位又は自社活動エリアのどちらか広いほう)が1位で26%以上を押さえ、かつ2位との間に10対6以上の差をつけている会社、すなわち競争条件が有利な会社だけが実行できる戦略です。

(2)弱者の戦略

2位を含め、この条件を満たしていない会社、すなわち競争条件が不利な会社が実行しなければならない戦略です。

強者の戦略とは全く逆の戦略になります。

次回からは「強者の戦略」と「弱者の戦略」について解説していきます。

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