所得税確定申告の注意点 -5
2020年3月9日 カテゴリ: 税務
5.収入がないのに申告しなければならないもの
(1)個人事業者の自家消費
自家消費とは、事業のために仕入れ又は製造した商材等を自身の生活のために消費することです。販売用資産などの自家消費は、現金等の収入を伴いませんが、次のいずれか高い金額を収入に計上する必要があります。
・仕入金額(製造原価)
・売値の70%
(2)預かった敷金や保証金の償却
アパートを賃貸し、入居者の撤去時に、部屋の原状回復費用と、預かっていた敷金を相殺した場合は、次のように別々に計上することになります。
・原状回復費用→「修繕費等」として計上
・相殺した敷金→「収入」として計上
(3)消費税の益税等
個人事業者が、消費税の経理処理について税抜経理を採用している場合に発生した益税もその発生した年の収入に計上しなければなりません。