1年単位の変形労働時間制とは?
2017年2月12日 カテゴリ: その他
変形労働時間制には、1か月単位などもありますが、ここでは、1か月以上1年未満で労働時間を設定する「1年単位の変形労働時間制」を見てみましょう。
この制度は、1年を通して総労働時間を計算して、祝日が多い月、年末年始・お盆休暇のある月、忙しくない月の総労働時間を減らし、その分だけ、他の月に振り分けて多くすることになります。
休日も含めて労働時間を考えるため、季節変動等の影響を受けない企業でも、上手に活用することで、無駄な残業を削減することができます。
1年単位の変形労働時間制を活用するポイントは、忙しくない時期は、思い切って休日を増やす、終業時間を早くするなどして、無駄な労働時間を減らすことにあります。
これまでのように、仕事の繁閑に関係なく労働時間や休日の設定をしていては、そのメリットはあまりありません。
労使協定と届出が必要
1年単位の変形労働時間制を採用するには、就業規則の改定のほか、労使協定を締結し、労働基準監督署への届出が必要になります。会社によっては運用面において、「ワークライフバランス推進委員会」を立ち上げたり、「ノー残業デー」を設定して、社内に浸透させる工夫をしているところもあります。
このような制度を上手に活用することで、労働時間を管理して、残業代の抑制や長時間労働の改善をはかり、社員が元気に働くことができる明るい会社づくりに取り組むことも重要でしょう。