どうして経営計画が必要なのか?①-2
2020年2月20日 カテゴリ: 経営
”社長の想い”を実現するための具体策を書き出そう!
経営方針を策定する際には、「基本方針」(例:顧客第一主義、重点主義など)、「商品・サービス」「得意先・顧客」「販売促進」「新商品・新事業開発」「内部体制」などの項目について、どのような活動によって、経済的な価値を生み出し、顧客に提供していくのかを検討し、具体策を盛り込むようにします。社長の頭の中にあるプランを書き出し、明文化しましょう。その際の着眼点を以下にあげておきます。
(1)基本方針
◎自社の経営理念を実現するための対象(地域、業界、顧客層)は何か?
◎その対象に自社が提供する価値は何か?
◎新しいことへのチャレンジはあるか?
(2)商品・サービス
◎新たな商品の販売予定はあるか?
◎重点商品・サービスは何か?
◎価格政策を検討しているか?
◎既存商品の改良、新色や新サイズの導入などの予定はあるか?
◎自社製品が業界紙等で紹介されたか?
(3)得意先や顧客
◎主要得意先への営業強化によってより多く買ってもらう見通しがあるか?
◎新商品によって新規顧客を開拓する予定はあるか?
◎指名買いは多いか?
◎優良販売先はあるか?
◎与信管理を行っているか?
(4)販売促進
◎広告、チラシ、ダイレクトメールなどの広告活動の予定はあるか?
◎受注予定の案件はあるか?
◎ECサイトでの販売は伸びているか?
◎営業所の新設などの予定はあるか?
◎新規かいたくのための営業予定はあるか?
(5)新商品・新事業開発
◎開発・進行中の新商品、企画はあるか?
◎新商品・新事業の販路は決まっているか?
(6)内部体制
◎新規採用の予定はあるか?
◎働き方・休み方改善の予定はあるか?
◎人材教育・育成の予定はあるか?
◎AI・IT機器の導入予定はあるか?
具体的な考え・戦略が明らかになったら、どのような商品をどこに(顧客)、どのように(営業活動)、いくら(価格)で、何個(数量)売ればよいか、数値の目安が付きます。「数量×単価」にまで落とし込み、自社の固定費を賄うだけの粗利益はいくら必要かがわかれば、次のステップとして数値計画として落とし込んでいくことになります。社長自らが考え抜いた経営方針を明文化し、数値とともに社員と共有化することで、社員が目標達成に向けて動機づけられ、いわば「経営計画」が「生きた計画」になるのです。
※次回「どうして経営計画が必要なのか?②」において、経営計画の作成、予算実績管理を開設する予定です。