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小さな会社の「必勝の経営術」⑥-2

2019年11月22日 カテゴリ: 経営

弱者の戦略⑧

弱者は、営業地域の範囲を狭くせよ

(1)最大範囲を狭くする

 重点地域が決まれば、次に最大範囲を決める必要があります。経営者の多くは、営業地域を広げれば、売上が増加して利益も増加すると考え、経営力の3~5倍以上も営業地域を広げてしまっています。これでは、移動時間が増えて販売効率を悪くし、むしろ赤字経営に陥ってしまいます。経営力に限りがある中小企業は、営業地域の範囲を思い切って狭くし、重点地域を絞り、そこに1位になれるだけの販売力を投入します。

(2)仕事時間を調査する

 営業地域の範囲を考えるときに欠かせないのが、営業マンが営業に費やす時間で、その内容を検討することに必要です。

①移動時間

 移動時間は経費を使うばかりで、1円の粗利益も生みません。移動時間が仕事時間の45%を超えていたり、同業者より2割多くなっていれば、経営利益が生まれなくなります。

②社内業務時間

 日々の計画をはじめ、日報の記入、会議、書類整理は必要ですが、ここからは粗利益は生まれません。建築材料など、見積作業が多くなる業種は別として、通常の製造会社や卸会社では、社内業務に充てる時間が30%を超えていたら超過投入です。

③顧客への活動時間

 顧客への活動時間には、顧客との面談・コミュニケーションの他、顧客への電話、FAX、メールの時間が含まれます。顧客への活動時間だけが、唯一、粗利益を生み出す可能性があるため、業績を良くするには顧客への活動時間の割合を、同業者よりも10%以上多くしてみましょう。販売生産性を高めて業績を良くするには、1年に2回は営業マンの時間調査をしてみましょう。さらに、地域ごとの損益データを検討すると、営業範囲の決め方が正しいかどうかの判断ができるようになります。

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