小さな会社の「必勝の経営術」④-1
2019年11月12日 カテゴリ: 経営
弱者の戦略③
弱者は、強い会社とは異なった経営の差別化に力を入れよ
(1)差別化すべき対象を明確にする
経営の差別化には、まず、経営の構成要素(商品、地域、業界と客層、営業、顧客維持、組織、資金と経費など)のどれを差別化するかを明確にします。
(2)どのように差別化するか?
差別化するには、例えば「強い会社とは異なる商品を作る」「強い会社が力を入れていない地域や業界に力を入れる」「強い会社とは異なる営業をする」などが考えられます。そして、差別化の対象について、「目的→目標→戦略→戦術」という実行の手順を長期計画で取り組むことになります。
①弱者の戦略ルールに従う
まずは、弱者の戦略ルールに従って目標を定めます。とりわけ「ランチェスターの第1法則(接近戦・一騎討ち戦)」を重視します。そのためには、目標を重要なもの一つに絞るとともに、その範囲を狭くします。
②業界の常識に捉われない
業界の常識というものは、業界1位の会社の経営手法が、いつの間にか業界の常識になっていることがあります。小さな会社は、業界の常識を疑ってみることも必要です。
③同業者が実行していない方法を考える
同業者がまだ実行していない方法を見つけて、実行することです。特に、他の業種・業界の営業方法が参考になります。
④思い切って革新する
時には思い切った革新が必要です。仕事の中には、単に「昔からそうしている」といった根拠が不明確な仕事が結構あるものです。なぜ、この仕事が必要なのかを改めてチェックし、根拠が明確でないものは中止するか、新しい手法に変えましょう。
⑤差別化事例を研究する
中小企業の差別化の成功事例を集めて研究しましょう。ただし、成功事例が2つや3つだと、どれも特殊なケースに見えて、自社には役立たないように思えてしまいます。数多くの事例を学ぶことで、成功事例の中に自分の心に響くものがいくつか見つかるはずです。そこから、「自分にもできるはず」という自信が生まれてきます。経営する中で、実際に試してみると、ある時とても良い方法が見つかることがあります。