予定納税額より増額する確定税額に注意
2019年12月2日 カテゴリ: 消費税
消費税率(標準税率)の10%への引き上げにより税率は1.25倍になりますが、軽減税率の導入に伴い、例えば外食業では、原材料(飲食料品)の仕入れに係る税率が8%になり、提供する料理の売上に係る税率が10%になるため、消費税率引上げ後、消費税の納税額が予想以上に増大する可能性があります。事業年度終了後の納税段階において、予想以上の納税額に慌てることのないよう注意しましょう。
図表の「確定納税額」に注目してください。①、②のケースでは、引上げ後の確定納税額が予定納税額より大きくなっています。これは、消費税率引上げ直後の事業年度において、予定納税額が税率8%時の消費税額を基準として算出されているため、税率10%時に計算された確定分との差額のしわ寄せが納税段階において生じるのです。引上げ直後の事業年度では、このような現象が生じることがあるため注意が必要です。