小さな会社の「必勝の経営術」⑤-3
2019年11月19日 カテゴリ: 経営
弱者の戦略⑥
弱者は、商品の範囲を狭くし、経営力の分散を避けよ
経営者の多くは、商品の範囲を広げたり、複数の業種を経営すれば、売上が増加して利益も増加すると考えています。競争条件が不利な会社にとって1位づくりの妨げになるのが、商品・業種の範囲、営業地域、業界や客層を広げすぎることです。
例えば、商品・業種の範囲を広げすぎると、経営力が分散して、それぞれの商品・業種が弱くなり、かえって業績を悪くしてしまいます。
かつてのダイエーは98の業種にまで範囲を広げたことで、一時は年商で小売業界1位になりました。しかし、強い商品・サービスがなかったため、やがて商品・サービスが衰退し、社名が消える結果となりました。
ダイエーの失敗から学ぶことは、赤字の商品やライフサイクルが衰退期に入っている商品からは早く撤退すべきであり、中でも本業と関係のない「非関連の商品」に多角化しているときは、急いで撤退を決断すべきです。撤退によって浮いた経営力を重点商品に集中投入すれば、1位の商品づくりが早く実現するでしょう。