「ローカルベンチマーク」って何?
2017年7月7日 カテゴリ: その他
企業の経営診断としての指標・手法であるローカルベンチマーク(ロカベン)を使います。
ロカベンは、現状の把握と問題点を洗い出すための「財務情報(6つの指標)」(※1)と問題点を改善し、今後の方向性を導き出すための「非財務情報(4つの着目)」(※2)の2つに分けられます。各データをもとに、経営者と金融機関が、同じ目線で「企業の経営力の評価と経営改善に向けた対話」を行うためのツールとして活用しようとしているのです。
※1 財務情報(6つの指標)・・・現状の把握と問題点の洗い出し
①売上持続性 ●売上増加率 【計算式】(売上高÷前年度売上高)−1
②収益性 ●営業利益率 【計算式】営業利益÷売上高
③生産性 ●労働生産性 【計算式】営業利益÷従業員数
④健全性 ●EBITDA有利子負債倍率
【計算式】(借金−現預金)÷(営業利益+原価償却費)
⑤効率性 ●営業運転資本回転期間
【計算式】(売上債権+棚卸資産−買入債務)÷月商
⑥安全性 ●自己資本比率【計算式】純資産÷総資産
※2 非財務情報(4つの着目)・・・問題点を改善し、今後の方向性を導き出す
①経営者への着目
経営者との対話によって、経営者自身を知ること。経営者が高齢であれば、事業の持続性の視点から、事業承継の方針を確認する必要があります。
②事業への着目
事業が何で収益を上げているのか、その仕組みはどうなっているのかを理解し、事業の強みと課題を知ること。
③企業を取り巻く環境・関係者への着目
企業を取り巻く市場環境の把握や、販売先や取引先からの評価や従業員の動向を知ること。取引金融機関の数と推移から、金融機関のスタンスやメインバンクとの関係などを推し量る。
④内部管理体制への着目
同族会社では、属人的な経営が多いと想定され、内部管理体制の整備状況が重要になる。