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経営理念で会社の未来を変える! 事例2

2020年2月4日 カテゴリ: 経営

【事例2】”産廃屋”から最先端のリサイクル産業への転換!

石坂産業株式会社

年商の7割を捨て、焼却事業から撤退

 石坂産業株式会社(埼玉県入間郡三芳町)の創業(1967年)の原点は、創業者・石坂好男氏が、まだ利用できる建築廃材がゴミとして平然と捨てられる様に心を痛め、「ゴミを捨てる時代を終わらせて、リサイクルの時代にしたい」との志にあります。同社は、産業廃棄物の選別と再資源化の技術研究に取り組み、すべての廃棄物を再資源化する総合リサイクル業を目指して、1997年、業界に先駆けて「ダイオキシン対策焼却施設」を稼働させました。ところが、その矢先、「埼玉県所沢産野菜から高濃度のダイオキシンが検出される」という報道(後に誤報と判明)が起こります。同社の施設が原因ではありませんでしたが、ひときわ目立つ焼却炉は、住民から「石坂産業反対!」「町から出て行け!」という謂れのないバッシングとなりました。「地域に必要とされなければ意味がない」との思いから、最新鋭の焼却炉を廃炉にするという苦渋の決断をします。それは年商の7割を稼ぐ焼却事業からの撤退でした。

「脱・廃産」の姿を一般に公開

 それでもバッシングが止まらない中、現社長・石坂典子氏は、社長職の引継ぎを決意します。石坂社長は、まず「脱・廃産」を掲げ、これまでなかった経営理念を作成し、リサイクル事業への特化に取り組みました。すべての産廃処理施設を全天候型屋内プラントにして、騒音、振動、粉塵などを防ぐとともに、本社を近代的なビルに建て替えて産廃業のイメージを一新させました。また、「工場内が見えないのでかえって不安」という地域の声に応えて工場見学用通路を整備し、内部を一般公開しました。このことは、社員にも刺激を与え、率先して掃除や整理整頓に取り組み、笑顔で挨拶するなど、活性化につながりました。

再資源化率98%を達成!

 同社は「地域に貢献し、地域に必要とされる企業になる」ことを目指し、工場周辺の山を、多くの絶滅危惧種が戻る美しい”くぬぎの森”へと再生させ、工場や山里の見学に年間約4万人が訪れるほどになりました。資源再生事業は、ゴミを出さず、資源を循環させる暮らしを、人や企業に広め、実現していく同社使命のもと、今や、廃産の分別技術の開発によって、再資源化率98%を達成するリサイクルメーカーへと転身を遂げ、年商は51億円と倍増しました。

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